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株式会社 シーケンスは福祉用具販売とシーティングを通して、高齢者・障害者の社会進出とQOLの向上を目指しています。

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シーティングseating

シーティングとは?

「シーティング」とは、主に障害者介護の現場で普及している概念・技術で、簡単にいえば『楽に座ってもらうための技術』です。シーティングに関する理論的な解説は難しくなりますので、ここでは、実践例(写真)を通して理解をいただければと思います。

下記の 『シーティング処置前』 にある2枚のお年寄りの写真は、身体の拘縮(こうしゅく)・円背(えんぱい)・体幹傾斜が進み、リクライニング椅子を大きく倒した、臥位(寝た姿勢)に近い状態での生活を余儀なくされていました。これは、不適合な椅子に、座位のとれていない状態で座り続けたために起こったものです。
サービス提供地域 :大阪府・兵庫県

◆シーティング 処置前

1 円背(背中の曲がり)が進んでいるため、背中がバックレスト(背もたれ)に押し出される様な状態になり、椅子
 の座面で尾骨(お尻・肛門横の骨)が前滑りを起こしています。

2 不安定な座位(座る姿勢)を続けていた為、骨盤が左にずれて変形を起こしています。その
  為、体幹が大きく右に傾いており、右アームレスト(肘あて)に肩を当てて傾いた身体を支
  えようとしています。(体幹傾斜)

3 体幹が右に倒れようとするので、左上腕・左前腕で左アームレストにしがみつこうとする意
  識が働きます。その為、身体全体に強いテンション(緊張)が起こり、左肩を上げた形で身
  体の拘縮(硬くなり縮こまる)が進みます。

4 1~3によって、「背中が曲がる」→「お尻が前にすべ
 る」→「体幹が安定せず傾斜する」→「筋緊張を起こし拘縮が進む」という悪 循環(意識レベル低下・嚥下障害・排泄障害等)を起こし、要介護レベルが加 速度をつけて高くなっていきます。

◆シーティング 処置後

1 まず、望ましい座位の土台をつくる為、腰・膝の関節の可動域を見極め、股関節(股)を広げて骨盤を安定させま す。

2 座面上での前滑りを防ぐ為、座面と太腿の間に、適切な形状のクッションを入れて、骨盤を安 定させます(アンカークッション)。

3 アンカークッションで下肢が安定した為、背中がバックレストにもたれようとします。倒れて きた円い背中の骨盤と腰部に適切な形状のクッションを当て(骨盤サポート)、背中全体を受 けて上肢を安定させます。同時に体圧分散を図ります。

4 右傾斜の体幹には、右肩部・右脇部に適切な形状のパットを当てます。左側面は腰部にパット を当て体幹をまっすぐ立て直します。

5 体幹の右傾斜がなくなれば、左肩のテンションからも開放されるので、身体全体のテンションが下がり、両肩のラ
 インが水平近くに戻っていきます。

6 全体として、椅子に起き上がった姿勢で座り、体幹傾斜も改善されていますので、 目線が正面を向きます。以前は臥位姿勢で変化のない天井ばかり見ていたものが、 周囲の刺激(人の動き等)を見る事で、意識レベルも向上するという相乗効果が得 られます。
  




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